BAD END
ただの個人の掃き溜めです。
DATE: 2015/12/24(木)   CATEGORY: 美術館・博物館
「英国の夢 ラファエル前派展」行って来ました。
渋谷bunkamuraで開催中の「英国の夢 ラファエル前派展」行って来ました。
さあ物語を始めようか。

これ、スケジュールが発表された時から一年楽しみに待っていたやつです!
メインビジュアルがウォーターハウスのデカメロンなのも素敵じゃないですか。
ミレイ、ロセッティ、アルマタデマ、レイトン、ワッツ、ウォーターハウス等
好きな画家の作品、綺麗な絵がいっぱいあってとても素敵な展覧会でした。


特にお気に入りだったもの紹介。


・ミレイ「春(林檎の花咲く頃)」。
身近な少女たちを描いているが、右下の鎌などによってその後の運命を暗示している。
女の子みんな可愛いし林檎の花、草原の風景も美しい。

他のミレイの作品は「いにしえの夢-浅瀬を渡るイサンブラス卿-」(本展覧会のメインビジュアルの一つ)、
その習作、「ブラック・ブランズウィッカーズの兵士」(布の表現が素晴らしい)、
「森の中のロザリンド」、「ソルウェーの殉教者」「良い決心」「巣」が展示されていました。


・アーサー・ヒューズ「聖杯を探すガラハッド卿」
今回はヒューズの作品この一作だけ。
勇ましい表情のガラハッドと幻想的な風景が綺麗だった。


・ロセッティ「シビラ・パルミフェラ」
赤い服と深緑のストールのコントラストが目立つ作品。
象徴的、超越的な美の擬人化。
愛の象徴である目隠しされたクピドとバラが左側、死の運命であるポピーと頭蓋骨が右側に
描かれ、魂の象徴である蝶が飛んでいる。


・フレデリック・レイトン「ペルセウスとアンドロメダ」
岩に繋がれるアンドロメダの背後に、メデューサの首を入れた袋を持ったペルセウスが
描かれた大作。アンドロメダの話は小学生の頃から好きだったな。

他、レイトンの「エレジー」と言う絵画もあり、「エレジーとは、誰かを亡くしたり何かを失った時に
作られる歌や韻文のこと」と言う解説があった。四エレのお蔭で今ではすっかり日常用語だわ。


・チャールズ・エドワード・ペルジーニ「ドルチェ・ファール・ニエンテ」(甘美なる無為)
ペルジーニは洗練された家庭内の場面や庭などで愉快な娯楽に興じる女性たちを
主題に選んだ画家。タイトルは、絵画は美しくあるべきで何か特別な出来事を見せるべきでは
ないと言う作者の主張がほのめかされている、とのこと。
確かに凄く綺麗な絵なんだけど、それだけ、な気がしてしまう。
個人的に唯美主義は、表面的だけで中身がないのがあまり好きになれないんだよなあ。
綺麗な絵自体は好きなんだけど、勿体ない気がしてしまう。


・エドワード・ジョン・ポインター「テラスにて」
古代の絵を得意とし、大成功をおさめた画家。
ロイヤルアカデミーの会長、ナショナルギャラリーの館長などの要職も務めたとのこと。
この方の絵も、お顔や衣装や雰囲気とても美しかった。


・アーサー・ハッカー「ペラジアとフィラモン」
1853出版の歴史小説を題材にした絵画。
5世紀のアレクサンドリアで堕落した生活を送っていたペラジアは、
死の直前に悔い改めるために荒野に向かう。
修道院院長の兄・フィラモンが葬儀を行っている場面。
半裸のペラジアの姿は強いインパクトがあった。
この物語知らなかったんだけどペラジアの頭に天使の輪が浮かんでいるので
彼女の本願は成就されたのでしょう。


・ハーバード・ジェイムス・ドレイパー「イカロス追悼」
今回の一押しはこれ!!!!テイト・ブリテンにある大好きな絵の習作です。
本物は大作で、写真を撮ろうとしても全体的に暗いのでいつも反射して綺麗に撮れない
いわく付きのやつ…。この美術館に習作があるのさえ知らなかったから嬉しかったー!
作者自身「完璧な習作」と呼ぶ程の質の高い完成度を誇るものでした。


・ワッツ「≪希望≫のためのスケッチ」
これもテート・ブリテンで大好きな絵!これの習作がここにあったとは!
この習作に基づく絵は二枚あり、一枚は個人蔵、もう一枚がテートにあるのだそう。
希望は信仰、慈愛と共にキリスト教の三つの対徳の一つ。
ワッツは友人にあてた手紙でこう記している。
「私は地球の上に座り一本を残して全ての弦がちぎれた竪琴を引く両目に包帯を巻いた
希望の絵を描いている。彼女は全力を尽くしてかすかな音に耳を傾けながら、
能う限り全ての音楽を奏でようとしている。」
本作は長年の親友であったフレデリック・レイトンに贈られ彼は亡くなるまでこの作品を
所有していた。このパンドラとも重なる希望のイメージ、印象深い作品です。


ジョン・ロダム・スペンサー・スタナップ「楽園追放」
当時、最早古臭いと評された絵画とのことですが、重厚な装飾も明快な色使い、筆遣いも
鮮やかで私は好きだな。




ウォーターハウスの作品は「エコーとナルキッソス」「デカメロン」「魔法をかけられた庭」の3点。
エコーは正にウォーターハウスの描く美しい女性、の印象。
デカメロンは、どの物語で何の部分を語っている(聞いている)場面か分からないことから
唯美主義の典型的作品と言えるとのこと。
物語の一部分だからそういうイメージで見ていなかったけれどそうなのか。



ラファエル前派大好きだから今回は本当に楽しく鑑賞しました。
毎度のことながら、アンケートには彼等ラファエル前派のメンバーの個展が見たいとか
フランク・ディクセーやドラローシュの絵が見たいとか
アーサー王伝説や、シェークスピアやバイロンやキーツやテニスンの詩を
モチーフにした絵画が見たいとか自分の好みごり押しの内容を書いておきました。
ウォーターハウスとディクセーの「つれなき美女」は死ぬまでに一度本物を拝みたいのだ。

2016年上半期の展示はその手のものがなかったのですが下半期でもいつでも
いっそbunkamuraでなくても良いのでいつか見てみたいものです。
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